このシーンを見て、韓国映画が好きな人なら、あるヒット映画を思い出すはずだ。コロナ禍の真っ只中だったので劇場で観た人は360万人程度だったが、その年ナンバーワン動員を記録した『モガディシュ 脱出までの14日間』(キム・ユンソク主演)である。
ソマリアの首都モガディシュで内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館職員たちが、安全のためにやむなく呉越同舟で会食することになった。両者とも極度に緊張している。韓国側の女性(キム・ソジン/『KCIA 南山の部長たち』)が数枚重なっているエゴマの葉を箸で取ろうとするが、上手くいかない。そこで北朝鮮の女性(パク・ミョンシン/『新感染 ファイナル・エクスプレス』)が箸をのばし、葉を押さえて取りやすくする。
韓国女性は感謝の気持ちを言葉にこそしないものの、その場の空気がふっとやわらかくなる描写がリアルだった。
『残念ながら明日も出勤です!』のシウも、エゴマの歯を食べやすくする所作が自然にできたら、職場の雰囲気はもっとよくなるだろう。
■敬遠されがちな職場の飲み会だが、よい点も
この数年、韓国企業での会食機会はコンプライアンスや個人主義の発達によって減りつつあることがよく話題になる。かつては上長が食事代を負担することが慣例のようになっていたが、おごるほうの経済的負担、おごられるほうの精神的負担があることから忌避される傾向にあるのだ。
しかし、私たち韓国人が日本人並みに割り勘に抵抗がなくなったら、グルーブ会食はよくないことばかりではない。ご存じの通り、韓国では焼肉や鍋物は2人前から注文しなければならない店がまだ多い。そんなときはグループで利用して各々好きなだけ食べ、割り勘にすれば負担が少ないのだ。
●配信情報
『残念ながら明日も出勤です!』Prime Videoにて独占配信中(毎週月・火曜更新)
[2026年/全12話]演出:チョ・ウンソル 脚本:キム・ギョンミン
出演:ソ・イングク、パク・ジヒョン、カン・ミナ、チェ・ギョンフン、ウォン・ギュビン

