■『100日の嘘』でキム・ユジョン扮するスリの仕事の舞台は植民地時代の京城駅

 中朝国境線近くの新義州(シンウィジュ)駅を発ち、列車は京城駅に着く。プラットホームではエンジ色のワンピースと黒い帽子の貴婦人然としたガギョン(キム・ユジョン)が、周囲の人々から一瞬の手際で財布や貴金属をかすめ取っていく。物語はそんなシーンで始まる。

『京城クリーチャー』『ソウル1945』『暗殺』『密偵』など、植民地時代の京城駅が登場する映画やドラマは少なくないが、このなかでも時代の空気をよく伝えていたのが、チョン・ジヒョン、イ・ジョンジェ、ハ・ジョンウ、キム・スンウが出演し、1300万人近くを動員した映画『暗殺』(2015年)だ。

 満州の奉天(ほうてん/今の遼寧省瀋陽)駅を発った列車が京城駅に着き、ホームに降り立ったのは、植民地支配に抵抗する独立軍の狙撃手オギュン(チョン・ジヒョン)。同じ独立軍の女性(キム・ヘスク)がオギュンを迎えたそのとき、サイレンが鳴り、放送で国旗への拝礼が告げられ、京城駅構内は重苦しい空気に包まれる。

 ドラマや映画に登場するかつての京城駅は、今も同じ場所に当時そのままの姿をとどめている数少ない遺構だ。現在はアートギャラリー「文化駅ソウル284」として誰でも自由に見学できる。

かつての京城駅、ソウル駅は現在、「文化駅ソウル284」として使われている
「文化駅ソウル284」の内部。かつてのコンコース部分はギャラリーに
光化門の背後に建っていた朝鮮総督府庁舎の1993年の姿。解体はこの2年後

●配信情報

Netflix『100日の嘘』独占配信中

[2026年/全16話]演出:ユ・インシク 脚本:リュ・ボリ

出演:キム・ユジョン、パク・ジニョン、キム・ヒョンジュ、イ・ムセン、チン・ソンギュ、イ・ギヨン、金すんら、チェ・ドクムン、ソ・ジョンヨン、キム・ドヒョン

Netflix『100日の嘘』独占配信中 画像:Netflix Korea