■ハチがボールに乗りまくって遊びまくる!
遊ぶハチの動画/Samadi Galpayage「Do bumble bees play?」
ご覧のとおり、ムチャクチャ楽しそうに遊んでいる。つまり、ハチは「遊ぶ」生き物であり、立派な知能の持ち主ということが証明されたわけだ。
また、マルハナバチの研究を専門にしているロンドン大学クイーン・メアリー心理学研究センターのラース・チトカによると、ハチは人間の顔を判別できるのだそうだ(※4)。人間の顔写真を見せて砂糖水を与えると、砂糖水をもらえる顔写真を記憶した。ハチにも私たちと同じように知能があるのだ。
■シジュウカラの鳴き声には「文法」があった!
カラスやオウムなどの鳥類は犬よりも賢い。
東京大学先端科学技術研究センターの鈴木俊貴(※5)はシジュウカラの鳴き声を分析、鳥の鳴き声に文法があることを世界で初めて発見した。シジュウカラは天敵であるヘビやタカを表す鳴き声があり、単語だけではなく動詞「集まれ」「逃げろ」「警戒しろ」などの鳴き声もある。さらに鳴き声を組み合わせて、「ヘビ」「警戒」「逃げろ」といった文章まで伝えるのだそうだ。
鈴木の研究で、こうした鳴き声には200パターン以上あることがわかっている。シジュウカラの鳴き声に文法=言葉があるなら、他の鳥も言葉を話しているだろう。AIを使って解析すれば、鳥の鳴き声を翻訳することさえ可能になるかもしれない。
■「活き造り」が人権侵害で処罰される未来も?
こうなってくると知能で動物を区分することが、実にバカバカしいことがわかる。かといって過激なデモで知られるPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のように、食品から服飾、医療まですべての動物関連産業を否定し、人間は動物を使ったビジネスをしてはいけないし食べても実験してもいけないというのは極端すぎる。
2018年8月1日、スイスで甲殻類を人道的に調理する法案が可決された。スイスでロブスターを食べる場合、ロブスターは脳を一瞬で破壊されるか電気ショックで即死させられ、それまでのように生きたまま鍋でゆでられることはできなくなった。
いまのところはロブスターが対象だが、いずれイカやタコ、魚にもそうした調理法の指定がされるのだろう。日本の「活き造り」など人権意識のない蛮族の行為とされる日もそう遠くはないだろう。