■縁結び神社の”行き過ぎた”ご利益とは

突然、連絡が来たミカからは衝撃の一言が……

「離婚することになった……」

 

　ミカからそんな連絡が届いたのは、電撃結婚からわずか1年ほど経った頃だった。あまりにも早すぎる「離婚宣言」に、その理由を聞かずにはいられなかった。

 

「旦那、実はバツ2だったんだよね……」

 

　……はい⁉　いや、今どきバツの１つや２つ普通かもしれないが、それくらい知っていて結婚したのではないのか？

 

「知らなかった。むしろ結婚できるなら旦那の過去の恋愛なんてどうでもいいと思っていたから」

 

　旦那との結婚が決まったとき、すっかり浮かれていたミカは旦那の過去について何も聞かなかった。また、旦那も特に何も話してこなかったため、初婚だと思っていたのだ。

 

　結婚して最初の半年は幸せだった。しかし、旦那は仕事上あまり家に帰ってこなくなったことからミカの不信感は募っていく。そんなとき、仕事で必要になったとかで旦那が戸籍謄本を取りに行ったそうだ。たまたま家に置いてあった戸籍謄本を見て、ミカはそこで初めて旦那の過去を知ってしまった……というわけだ。

 

「それも元嫁も皆、スピード婚→スピード離婚だったみたい」

 

　戸籍謄本にはミカと出会う半年前と２年前に婚姻を結んだ女性の名前が記されていた。旦那に問い詰めてみるも、「あれ、話してなかったっけ？」とあっけらかんとした態度だったという。そこでミカはさらに旦那に対して「何か裏があるのでは？」とますます不信感を募らせていった。

 

■イケメン旦那の正体とは…

SNSで発覚したイケメン旦那のとんでもない本性！ （写真はイメージ）

画像：写真AC

「2人の元嫁と離婚した理由が知りたくて、SNSで元嫁の名前を検索してみたんです。すると意外とすぐに見つかりました。最近の投稿はされていなかったため、旦那と何があったのだろうかと遡って日記を見てみると……そこには信じられないことが書いてあったんです」

 

　その内容は文脈こそ違ったが、2人とも同じような内容だったという。

 

　〈失恋して落ち込んでいるところを今の彼と出会って結婚することになった！〉

 

　それはミカが１年前に経験した、旦那の出会いとまったく同じ状況だったのだ。

 

「運命なんかじゃなくて、失恋したところを狙うナンパ師だったんです」

 

　しかも、その後の投稿を辿ってみると、2人とも旦那の浮気が原因で離婚したような旨が書いてあったという。それをミカが知った直後、旦那に対してカマをかけてみると、旦那はあっさりと浮気を白状したという。

 

　他にも出張と偽って女遊びをしていたことが次々とわかり、ミカは離婚を決意した。それから1年も経たない頃だろうか。元旦那のSNSをチェックしていたミカが「元旦那、またスピード婚で再婚したそうですよ」と報告してきたのだ……。

 

　ミカの元旦那が一体、何のために結婚を繰り返すのかは未だに謎のままである。どちらにせよ、縁結び神社のご利益は本物だったのだろう。ただし、良縁ではなく悪縁さえも結んでしまう……という意味では。