Netflixで配信中の韓国ドラマ『離婚弁護士シン・ソンハン』は、離婚訴訟にまつわる物語がメインだが、主人公とその仲間たちの暮らしぶりの描写もおもしろい。

 第1話で最初に映ったものが、電子レンジの中のヘッパン(햇반/レトルトごはん)だったことからもわかるように、チョ・スンウ扮する主人公シン・ソンハン弁護士の生活感の描写が凝っている。

■『離婚弁護士シン・ソンハン』で主人公の一人暮らしのわびしさを感じさせるヘッパン(レトルトごはん)、酒のつまみはツナ缶!?

 ヘッパンは、韓国でも一人暮らしのわびしさを象徴するアイテムだ。

 映画『ワンドゥギ』には、「タルトンネ」「多世帯住宅」「オクタッパン」という低所得者の3大住環境を備えた男やもめの高校教師(キム・ユンソク)が登場した。彼はヘッパンを主食としており、たまに隣の多世帯住宅に住む教え子にヘッパンを借りたりしていた。

日本のレトルトごはんは小判のような、ボートのような形が多いが、韓国では丸形が多い
韓国のレトルトごはんは、コンビニやスーパーにこんなふうに陳列されている

『離婚弁護士~』のソンハンの場合は住んでいるアパートからして高級そうなのに、思うところあるのか、食に関しては庶民派を貫いている。しかも、大衆酒ソジュ(焼酎)をワイングラスで飲んだりするなど、不可思議な行動が多い。もしかしたら彼の過去が関係しているのかもしれない。

 2話では、ソジュのつまみがツナ缶(참치캔/チャムチケン)だった。

 缶詰をつまみに飲ませるような日本の立ち飲み屋にもありそうだが、韓国のシュポ(슈퍼/個人経営の食料雑貨。居酒屋を兼ねることも)でも、ツナ缶で飲んでいる人をたまに見かける。袋菓子並に安いつまみである。

 これがシュポならまだサマになるが、ソンハンのような独身男が自宅でこれをやっていると、どうにもわびしい。

ソウル乙支路4街のシュポ『大福マートゥ』で頼んだ缶ビールとツナ缶。この店はお皿に盛ってくれるので、わびしさが軽減される気がする