釜山・慶州を巡る3泊4日のツアー初日は、金海空港から海雲台に移動するバスの窓から変貌する釜山を眺め、パラダイスホテル釜山にチェックインし、標高410メートル超のBUSAN X the SKYのレストランで夕食。広安里のショッピングモールを見学した後、海雲台伝統市場で生ビールのジョッキを乾した。

 2日目の朝は海雲台観光のハイライトともいえるブルーラインパーク(観光列車)体験からスタートだ。

■観光列車、海雲台ブルーラインパークで童心に帰る

 ソン・ヘギョとチャン・ギヨン主演ドラマ『今、別れの途中です』の最終回に登場した観光列車、海雲台ブルーラインパーク。ドラマでは可愛らしいアクティビティにし見えなかったが、なにごとも体験してみないとわからない。

往路は、「尾浦(ミポ)停留所」から海辺列車に乗り込んだ
海辺列車で海雲台ビーチをあとにする。座席は大きな窓の全席オーシャンビュー
観光列車体験の往路の終点「松亭駅停留所」で待機中の海辺列車。運賃は1回搭乗券7,000ウォン、2回搭乗券12,000ウォン、全駅搭乗券が16,000ウォン
「松亭駅停留所」の駅舎は、もともとは日本植民地時代に建てられたもの

 復路のスカイカプセルは4人乗りだった。ホスト役の韓国人女性以外は私を含めみなアラカンと思われるメンバーだったが、少々はしゃぎ気味で写真を撮っているうちに30分はあっという間に過ぎた。

 車窓風景がすばらしいのはもちろんだが、すれ違う車両の中でドラマさながらのラブシーンを展開するカップルや、絵に描いたように幸せそうな家族連れの笑顔が眩しい。こっちまで楽しい気分になる。

 韓国と関わるようになって34年になるが、韓国の人の喜怒哀楽の表現は総じて日本の人より激しく豊かだ。感情表現にメリハリがあったほうが人生は楽しそう。韓国の最大の観光資源は韓国人だと思うのはこんなときだ。

観光列車体験の復路は、「松亭駅停留所」から海辺列車で「青沙浦停留所」まで戻り、そこからスカイカプセルに乗り換えて「尾浦停留所」へ戻った
実際にスカイカプセルに乗ってみると、ゴトゴト言う素朴な乗車感と景色のすばらしさに感動した。車内は恋人どうしが親密になりやすい遊園地の観覧車くらいの広さ。ここで思い出した映画は、ソウルに来た脱北男女の悲恋物語『約束』(原題:国境の南側)。チャ・スンウォンとチョ・イジンが平壌とソウル、それぞれの観覧車内で交わしたぎこちないキスが印象的だった
釜山市のキャラクター「ブギ」がラッピングされたカプセルもある。ブギのブはBUSANのBU、ギは釜山のシンボルであるカルメギ(カモメ)のギをとったもの。ブギにはInstagramページ(@boogi_in_busan)も。スカイカプセルの片道運賃は2人乗り35,000ウォン、3人乗り45,000ウォン、4人乗り50,000ウォン