Netflix配信中の話題作、パク・ウンビン主演『無人島のディーバ』の物語は韓国の南西部、全羅道の島で始まる。

 朝鮮半島の東側の慶尚道と比べると、全羅道はドラマや映画に登場する機会が少ないので、標準語の「オモ(あら、まあ)」に相当する「オメ」という感嘆詞や、語尾に「ィイン」という独特のアクセントのある全羅道訛りは、日本の視聴者の耳には新鮮なはずだ。

■Netflix『無人島のディーバ』を観ていると行きたくなる!島旅の魅力とは?

『無人島のディーバ』の序盤、中学3年生のモクハ(イ・レ)が島から船に乗るシーンがある。ほかにも、劇中には島や港のシーンがたくさん出てくる。実際の海辺のシーンの撮影は、全羅南道麗水慶尚南道南海・固城、統営済州道の西帰浦などで行われたという。

 ドローンが島を俯瞰するシーンや、港の出船入船のシーンを見ていると、島旅に出かけたくなる。

 島旅の魅力をざっくり伝えるとしたら、「船旅から始まる日常からの隔絶感」「海鮮を主とする独自の食文化」「島人との出会いと別れ」の3つが挙げられる。

 なかでも私を何度も島旅に向かわせたのが、3番目の「島人との出会いと別れ」だ。

全羅南道の木浦港から黒山島に出航する高速船の座席
青山島の港に接近する高速船