Netflixで配信中の『無人島のディーバ』は、主人公のソ・モクハ(パク・ウンビン)と彼女に寄り添うカン・ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)・カン・ウハク(チャ・ハギュン)兄弟の今後の行方が気になり、目が離せなくなる作品だ。

 チュンサム島という離島で育ったモクハ(イ・レ)は、憧れのユン・ランジュ(キム・ヒョジン)のような歌手になりたいという夢を抱いている。

 そんなある日、ランジュが審査員を務めるオーディションがあることを知ったモクハ。オーディションに応募するため、同級生のチョン・ギホ(ムン・ウジン)にミュージックビデオの撮影を頼む。最初は金儲けのために引き受けたギホだが、モクハの歌唱力に驚き彼女を応援するようになる。

■『無人島のディーバ』中学校シーンの撮影地、美しい海に囲まれた麗水

 モクハとギホが通ったチュンサム中学校の撮影は、韓国南西部の全羅南道・麗水(ヨス)にある小学校で行われた。

 麗水は、北以外の3方を海に囲まれた半島にある。海の美しさを満喫できる観光スポットが点在し、新鮮な海の幸も楽しめる港町だ。

 市の南東部・突山島(トルサンド)南端の岸壁に建つ「向日庵(ヒュイラム)」は、新羅の元暁大師が善徳女王の時代に創建。韓国4大海水観音聖地のひとつで、日の出の名所としても有名だ。

 急傾斜の長い石段を上りきると、目の前には海が開け素晴らしい光景を目のあたりにできる。

 2022年、BTSのリーダーRMが訪問したことで外国人観光客も増えているという。

麗水の南東部・突山島の岸壁に建つ向日庵には元暁大師が修行した座禅台が残されている

 同じ突山島の北部にある麗水芸術ランドで大人気なのが「マイダスの手」という展望台だ。全長33メートル、高さ50メートルの巨大な右手の彫刻が海に突き出ている。

 ギリシャ神話に登場する「手で触れたものをすべて黄金に変えたマイダス王」にちなみ、この展望台に上れば願い叶うと言われている。実際に手のひらに上ってみたのだが、そこから見える海と空の美しさに見とれてしまい、願いを唱えることを忘れてしまった。

手のひらに乗れば願いが叶うといわれる麗水芸術ランドの「マイダスの手」

 突山公園と紫山公園を結ぶ全長1.5キロの「麗水海上ケーブルカー」からの眺めも素晴らしい。特に床面が透明のクリスタルキャビンに乗れば、空と海との一体感を味わうことができる。

突山公園と紫山公園を結ぶ韓国初の海上ケーブルカー「麗水海上ケーブルカー」