パク・ソジュンハン・ソヒ主演のNetflix京城クリーチャー』(シーズン1/全10話)は、日本統治時代である1945年春の京城(現・ソウル)を舞台にしたドラマだ。

 京城最大の質屋・金鈺堂の店主で情報通のチョン・テサン(パク・ソジュン)は、資産家で警務官の石川から行方不明の石川の妾・明子を探すよう命ぜられる。

 そんな時、失踪者探しの専門家ユン・チェオク(ハン・ソヒ)と出会う。拳銃使いや剣さばきにも優れたチェオクは、父と共に行方不明の母親を10年間探し回っている。

 2人は日本軍により閉鎖された病院へ潜入する。その病院内で彼らを待ち受けていたものは……。

■『京城クリーチャー』撮影地、1950年代の京城の街並みが再現された論山サンシャインスタジオ

『京城クリーチャー』には京城を走行する路面列車が登場する。この街並みの撮影は、論山(ノンサン)サンシャインスタジオで行われた。

 韓国中西部にある忠清南道・論山は、三国時代に階伯(ケベッ)将軍率いる5千決死隊が新羅・唐の連合軍と黄山ヶ原を中心に百済最後の決戦を繰り広げた場所だ。

 そんな論山市の南西部・錬武台(ヨンムデ)にサンシャインスタジオはある。近くには韓国陸軍の訓練所があり、俳優やK-POP歌手の入隊報道のたびに話題となる場所だ。

 サンシャインスタジオは、イ・ビョンホン×キム・テリ主演のドラマ『ミスター・サンシャイン』のロケセット場として2018年にオープンした。約6千坪の敷地に近代洋風建築物、瓦屋根の伝統家屋、藁葺き屋根の家、そして日本式家屋が30棟あまり並び、1950年代の京城の街並みが再現されている。

 中でもひときわ目を惹くのが米海兵隊将校のユジン・チョイ(イ・ビョンホン)が宿泊したグローリーホテル。内部にはホテルのオーナー工藤陽花(ひな/キム・ミンジョン)の衣装やオルゴールなどの小道具が展示されている。

『京城クリーチャー』にたびたび登場する眼鏡橋の近くに、『ミスター・サンシャイン』の舞台となったグローリーホテルがある

 朝鮮初の電力会社・漢城電気を復元した建物にはユジンの執務室があり、このドラマの名シーンのほか、オフショット写真も展示されている。

漢城電気を復元した建物の2階には『ミスター・サンシャイン』のユジン・チョイ(イ・ビョンホン)の執務室と衣装が展示されている