韓国のTV・映画・演劇を網羅する唯一無二の総合芸術授賞式、第60回「百想(ペクサン)芸術大賞」が、5月7日、ソウル江南のCOEXホールで開催された。

 最高の栄誉である大賞(TV部門)には、ディズニープラスを通して世界配給され、国内外で社会現象を生んだヒーロードラマ『ムービング』が受賞。本作は、脚本賞、新人賞(男性)とあわせて3冠となった。

 一方、作品賞は、朝鮮王朝時代を舞台にした壮大なロマンス史劇『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』が獲得。ナムグン・ミンが男性最優秀演技賞に選ばれた。女性最優秀演技賞は『夜に咲く花』のイ・ハニが獲得と、MBCで放送された時代劇が選ばれ、韓国時代劇の人気と実力を改めて感じる結果に。近年はOTTやケーブル局の作品の受賞が多かっただけに、バラエティ部門作品賞『生まれてきたついでに世界一周2』も含めて地上波局MBCの健闘が光る年となった。

 MCはシン・ドンヨプペ・スジパク・ボゴムのゴールデントリオが担当。パク・ウンビンジュノ2PM)、ソン・ヘギョ、現在日本でもNetflixを通して配信中の最新ドラマ『ヒーローではないけれど』のチャン・ギヨンチョン・ウヒコンビなどがプレゼンターとして登壇。

 また、ジュノやコメディアンのユ・ジェソク、映画監督のイ・ジュンイクなど、過去の受賞者たちへのインタビュー映像、現在第一線で活躍する俳優たちの新人賞受賞時の初々しい姿、さらに歴代の名スピーチといった秘蔵映像が公開されるなど、一段と華やかな演出に。

 さらに、祝賀公演としてコメディアンのユ・セユンと、音楽プロデューサーのMuzieのユニット「UV」が60周年を祝う替え歌で楽しませる一方、韓国を代表する名優イ・スンジェが、オーディションを受ける俳優を演じる特別ステージ「芸術とはなんですか」で登場。俳優の真髄を語る名演に、俳優たちがスタンディングオベーションで讃える場面もあり、60回目の記念の年をエンターテインメント界全体で祝う時間となった。

■第60回「百想芸術大賞」受賞ラインナップ(TV部門)

 第60回「百想芸術大賞」TV部門、ドラマ作品受賞一覧、及び人気賞、バラエティ受賞作は以下の通り。()内は(現地放送局/日本放送&配信サービス、パッケージ情報ほか)

●大賞

『ムービング』(ディズニープラス)

●最優秀演技賞

男性:ナムグン・ミン『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』(MBC/WOWOWプライムにて放送中、U-NEXTにて7月独占配信&DVD発売)

女性:イ・ハニ『夜に咲く花』(MBC/日本公開未定)

●作品賞(ドラマ)

『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』