●好きな韓国時代劇/2位『王女の男』
本当に繰り返し見た時代劇だった。パク・シフとムン・チェウォンの主役カップルが魅力的。そして、歴史を描くスケールの大きさが際立っていた。
王座を強奪した世祖(セジョ)、死罪になってしまった端宗(タンジョン)、廃位された国王の復位を狙った成三問(ソン・サムムン)……こうした歴史的な人物が織りなす物語は名場面の連続だった。
さらに、オペラ仕立ての作り方と印象的な挿入歌が抜群で、最初から最後まで視聴者を堪能させてくれる傑作時代劇だ。
●好きな韓国時代劇/1位『赤い袖先』
ずっと『王女の男』がマイベストだったのだが、それを上回る傑作として登場したのが、2PMジュノ主演の『赤い袖先』だった。
すでにイ・ソジンが主演した『イ・サン』によって正祖(チョンジョ)の人生が克明にドラマ化されていたのだが、『赤い袖先』は角度が違うスタイルになっていた。
何よりも、イ・セヨンが演じた宮女ソン・ドギムが「自立した女性」として活躍する姿が眩しかった。
朝鮮王朝時代には女性が男尊女卑によって不当に卑下されていたのだが、その中で自分の意志を貫いて前向きに生きようとしたソン・ドギムの矜持に感銘を受けた。
さらに、ジュノの名演技、卓越した映像美、宮女たちの生々しい生活ぶりがとても良かった。
ただし、王宮で奉職する宮女たちが秘密結社を作るという架空の設定には疑問符がついた。そういうマイナス面があったが、終盤に向かって盛り上がった「ソン・ドギムと正祖の究極の愛」は珠玉の物語だった。いつまでも記憶に残る傑作時代劇だ。