●テジプルコギ

 外国人観光客は韓屋マウルから近い南部市場に行くことが多いため、中央市場の近くにあるテジプルコギ(豚焼肉)の人気店「眞味チプ」はあまり知られていない。1976年創業のこの店のテジプルコギは、真っ赤なコチュジャンソースをくぐらせた豚肉を練炭で焼いたものだ。店に入るとすでに香ばしい匂いが漂っている。焼き場が店の中央にあるので、練炭コンロで焼かれる肉からのぼる火柱も見ものだ。

 焼かれた肉に生ニンニクをのせ味噌をつけたものをサンチュで巻いてほおばり、むしゃむしゃやりながらソジュを流し込む。肉の赤とサンチュの緑のコントラストがみごと。これぞ韓国の色彩だ。

テジプルコギは焼かれると脂が練炭に落ちて炎が上がる
テジプルコギは味噌と生ニンニクを添え、葉野菜で包んで

マッコリ酒場

 全州はマッコリの街としても有名だ。大きなやかんで提供される昔ながらの飲み方にこだわっている店が市内のあちこちにある。なかでも三川洞(サムチョンドン)にあるマッコリタウンは十数軒の店が集まっていて週末は賑やかだ。

 2人なら40000〜45000ウォン程度でやかん入りマッコリと30種ものつまみが楽しめる。つくり置きのものが多いとはいえ、肉料理、焼き魚、貝類、汁物、ご飯物などは日本の大衆酒場で出しても恥ずかしくない水準だ。

三川洞のマッコリ酒場のつまみ、店によってはケジャンパプも出る