ディズニープラス配信の注目作『伝説のキッチン・ソルジャー』は、軍部隊の給食作りを担当する新米兵士ソンジェ(パク・ジフンWanna One出身)の成長物語だ。毎回、ソンジェには“クエスト”(料理ミッション)が課せられ、苦心しながら、それをこなしていく姿が見ものである。(以下、一部ネタバレを含みます)

■『伝説のキッチン・ソルジャー』5話、ソンジェが修行するトッポッキ屋の主人に扮するのはチン・グ

 第5話の課題は、おでんと並んで間食の国家代表とでも呼ぶべきトッポッキ(餅の甘辛ソース炒め)。いつもは軍部隊の給食作りに奮闘しているソンジェだが、休暇で家に帰ったとき、母の営むキッチンカーが売り上げ不振と知り、それを挽回するためにトッポッキの改良が課題となったのだ。

韓国を代表するおやつ、トッポッキ
『伝説のキッチン・ソルジャー』の劇中、休暇で帰宅したソンジエが母と市場を歩きながら嬉々として食べていたのはクァベキ(ねじりドーナツ、写真左)だった

 この5話は、特別出演が豪華だ。ソンジェがトッポッキ作りの修行に入った店の主人役に扮するのは、『太陽の末裔 Love Under The Sun』『The Witch/魔女―増殖―』のチン・グである。

 光州民主化運動の過剰鎮圧を題材とした映画『26年』主演時の若く荒々しい姿が強く印象に残っているので、彼がすでに40代半ばに達していると知り驚いた。だが、かつては海兵隊の猛者で、今はトッポッキ屋の頑固おやじという役柄はチン・グにぴったりだ。

 チン・グ扮する主人が営んでいた軍隊式飲食店は現実にもある。チャ・テヒョンチョン・ジヒョン主演のラブストーリー往年の名作『猟奇的な彼女』で、チャ・テヒョン扮する主人公が同級生たちと一緒にソジュをあおった店は、ソウルの梨大エリアに実在した食堂「チョルビョン・プデチゲ スター・カルビサル(一等兵のブデチゲ、上等兵のカルビ)」だ。

 店内にはヘルメット、軍靴、砂のう、鉄格子付きの懲罰房などがディスプレイされ、壁には恋人を軍隊に送った女の子たちの寄せ書きがいっぱい。客の注文には、軍服姿の従業員が「忠誠!」と叫びながら挙手敬礼するという凝りようだった。

 劇中、チン・グ扮する主人が営む店は単なる軍隊式ではなく、海兵隊に特化した食堂だった。トッポッキの鮮烈な赤色は火器や血気を連想させる海兵隊のイメージカラーそのものだし、その辛さは海兵隊の過酷な訓練を連想させる。

左がおでん、右がトッポッキ