Netflixグルメバラエティ『隣の国のグルメイト』シーズン7第2話の北海道編では、バラード歌手ソン・シギョンと女優の三吉彩花が、注文はデジタルで接客はアナログ(ホール係は高齢女性のみ)というユニークなレストランでスープカレーを味わった。
ソン・シギョンのような食通、日本通なら日本でカレーを食べることも珍しくないだろうが、ふつうの韓国人観光客は旅先の名物料理でもない限り、カレーを食べる機会は多いとはいえない。韓国人にとってカレーとはどんな存在なのだろう。
■韓国のカレーは辛くない!?
おでんや海苔巻きがそうであるように、カレーも植民地時代に日本から韓国にもたらされたものだ。1970年代には日本式の粉末即席カレーも普及し、1980年代にはレトルトカレーも発売され定着したが、日本のように月イチで食べるくらい家庭料理として根付いているとは言い難い。
筆者のような1960年代後半生まれの韓国人にとってカレーは「プンシクチプ」(プンシク=粉物がメインの軽食店)のメニューのひとつで、ごくたまに頼むものというイメージだ。
プンシクチプのカレーはルーの色が黄色っぽく、まったく辛くない。いっしょに食べた同世代の日本人は、「子供の頃に食べた懐かしいカレーだ」と言っていた。そう、韓国人は辛い物をよく食べるが、カレーには辛さを求めてこなかったのだ。
■韓国人が日本でカレーを欲するとき
食文化が多様化した今でこそ、ソウルや釜山など都市部には、日本にあるようなカレー専門店やインド人やネパール人が調理するエスニック料理店ができている。日本の有名カレーFCも20年近く前にソウルに出店し、大ブレイクとまではいかないものの一定の成功を収めている。
「日本旅行中は甘いものや脂っこいものが続くので、この店の激辛カレーはちょうどいい」
『隣の国のグルメイト』北海道編、ソン・シギョンは後半、汗をかきながらスープカレーをすすっていたので、この店の激辛は韓国人を発汗させる本物の辛さなのだろう。
「ちょうどいい」という表現は韓国人にはピンとくる。