猛暑に襲われた今年の韓国。いま、秋になり、ヘルスメーターに乗って溜息をつく人は少なくない。暑い夏の置き土産のように、体のなかに貯まってしまった皮下脂肪……。

 その一因はピンスと思っている人も多いという。ピンスはかき氷だ。40度にもなったソウル。火照った体や頭を冷やすのに飲み物だけでは頼りない。ピンスについ手がのびてしまった。

 韓国のピンスは日本と違い、トッピングが多彩。小豆、きな粉などのほか、オレオなどの菓子系やケーキが載ることもある。立派なカフェメニューで、2~3人で混ぜながら食べた。しかし今年の暑さのなかで「ひとりピンス」がヒット。毎日のように食べた人も少なくない。

 その代償が皮下脂肪だった。

■カフェでひとり用ピンスの代わりに頼んだものは?

 9月に入り、昼間はまだ暑いものの、朝夕はだいぶすごしやすくなった頃、「MEGA MGC COFFEE」に入ってみた。ひとり用のピンスを売り出したところ、発売から2週間で100万杯も売れたチェーンである。

 ソウルではタッチパネルでの注文が一般化している。チューン店はほぼ100%タッチパネルだと思っていい。日本語に切り替えられるから、注文のハードルが一気にさがった。MEGA MGC COFFEEは、入口の機械で注文をすませて店内に入るスタイルだった。

 機械の前に立ち、ひとり用ピンスを探した。かき氷と表示されるはずだが、日本語メニューにそれらしきものが見当たらない。タッチパネルは便利だが、表示される日本語がよく理解できないことがある。店によっては、英訳を日本語に直しているのか、わかりづらい日本語になってしまうこともある。とくに焼肉店の肉の部位名が、一般的な日本語と違うことが多い。

 MEGA MGC COFFEEは韓国に4500店舗以上ある大きなチェーンだ。価格も安く、利用する日本人旅行者も多い。わかりにくい日本語はすぐに修正されると思う。

 同行した韓国人の知人に韓国語メニューを見てもらった。やはりピンスはなかった。彼がカウンターの店員さんに訊いてくれた。

「MEGA MGC COFFEEは全店にひとり用ピンスがあるわけじゃないそうです。ここは小さな店なので、置いてないそう」

 そういうことだった。

 では、なににしようか。

「低糖はちみつ梨XOヤクルト」というメニューが気になった。1杯3700ウォン(約440円)。注文してみることにした。知人は、「かっこいいトマトスムージー」にした。ネーミングが目を惹いた。やはり3700ウォン。

「最近、店のメニューに低糖という文字をよく見かけるんです。やはり皆、太ることを気にしているんでしょうね」

 僕は厳しい暑さのなかで、ピンスを食べすぎて太った韓国人の話をした。知人は納得した様子だった。

「秋のソウルは低糖ブームってわけですか」

 と笑った。

チェーン店「MEGA MGC COFFEE」のカフェに入ると正面に注文機械。混んでいるときは列ができ、背後からのプレッシャーを感じる