Netflix人気作『素晴らしき新世界』では、現代韓国と同時に朝鮮王朝時代も物語の舞台になっている。朝鮮王朝時代、主演のイム・ジヨンが演じる宮女が慕っていたのは、ホ・ナムジュンが扮する大君だった。しかし、彼は兄の世子(チャン・スンジョ)の陰謀によって、流罪となってしまう。そんな不遇の大君をホ・ナムジュンは精悍に凛々しく演じて人気を博した。
■朝鮮王朝の不運な「悲劇の三大大君」とは?兄によって殺害されてしまった2人と10代で早世した1人
朝鮮王朝時代の「大君」とは、国王の正室が産んだ王子のことだ。朝鮮王朝の成り立ちや史実を詳細に解説した歴史エッセイ『謎解き!朝鮮王朝 宮廷ミステリー 韓国時代劇の「なぜ?」を解明する』では、境遇が恵まれなかった大君にもスポットを当てている。それを参考にして、不運に泣いた三大大君を選出してみよう。
●李芳碵(イ・バンソク)〔生没年1382~1398年〕
朝鮮王朝の初代王となった李成桂(イ・ソンゲ)の8番目の息子。幼いときから並外れた英明さを発揮しており、王朝が建国された1392年に10歳で世子(セジャ)の座に就いた。しかし、気性の荒い兄たちを差し置いて、年端もゆかぬ少年が国王の後継者になったことは危険すぎた。
案の定、1398年に王位を巡る骨肉の争いが勃発し、クーデターの首謀者である異母兄の李芳遠(イ・バンウォン)によって、李芳碵は殺害されてしまった。栄華の頂点に立たされたことが、むしろ不運な結果を招いたと言える。
●安平大君(アンピョンデグン)〔生没年1418~1453年〕
4代王・世宗(セジョン)の3男として誕生。幼少期から学芸の分野で非凡な才覚を発揮し、書に関しては屈指の名人として称賛された。さらに、宮廷での文化芸術の振興に多大な足跡を残した。
しかし、風雅を重んじる穏やかな日々は、政局の荒波によって粉砕されてしまう。甥の6代王・端宗(タンジョン)から王位を奪おうとする兄の首陽大君(スヤンデグン)と激しく対立。
1453年、首陽大君が武力で政変を起こして権力を掌握すると、安平大君は謀反の罪をでっち上げられて配流となった。その後は死罪によって悲運に満ちた生涯を閉じた。
『素晴らしき新世界』でホ・ナムジュンが扮した大君は、この安平大君を彷彿とさせる。
●配信情報
Netflix『素晴らしき新世界』独占配信中
[2026年/全14話]演出:ハン・テソプ 脚本:カン・ヒョンジュ