釜山慶州を巡る3泊4日のツアーは3日目の朝を迎えた。シグニエル釜山からバスに乗って慶州に向かった一行は、ユネスコ世界遺産の仏国寺を見学したあと、韓牛ムルフェの昼食をとり、歴史遺跡地区に入る。

極彩色の丹青模様が美しい仏国寺の紫霞門
仏国寺の境内には釈迦の誕生日に奉納された色鮮やかな提灯が
慶州にある「ウマワン」の韓牛ムルフェ、14,000ウォン。ムルフェは白身魚の刺身を使った冷や汁だが、ここでは魚の代わりにユッケを使っている。2015年に浦項の精肉店が開発した新しい料理。店の住所は慶州市スプモリギル168、営業時間10時~21時(水のみ正午~)、無休

■慶州で母性的な古墳の稜線と4年ぶりの再会

 初日、2日目とは打って変わって真夏日となった3日目、一行は慶州中心部にある歴史遺跡地区に到着。有名な古墳公園、大陵苑でフリータイムとなった。

 土曜午後の皇理団通りは、十数年前に集客に成功している全州韓屋村を彷彿とさせる賑わいだった。ここも平日の午前中に訪れたほうがグッズの店やカフェをゆっくり利用できるだろう。

 私が向かったのは、大陵苑の北端にある路西里古墳群。ここでは日本で2019年に公開された映画『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』のハイライトシーンが撮影された。伝統茶室の主人ユニ(シン・ミナ)の住まいとなっていた建物は実在するホステルだ。幸いコロナ禍を耐え抜いたようで、外装工事の真っ最中だった。ここの2階の部屋からは夜、映画とほぼ同じアングルで古墳の稜線を愛でることができる。

大陵苑の南寄りにある古墳群
チャン・リュル監督作品『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』に登場した路西里古墳群。映画のヒョンとユニのように登るのは禁止だが、周囲は自由に散策できる