Netflixで配信中の『剣の詩』。1920年の満州・間島(カンド)を舞台に、盗賊団のトップとなったイ・ユン(キム・ナムギル)が、住む場所を失った仲間たちと土地を守るために日本軍や馬賊と戦うアクション史劇だ。

 そんな暮らしの中で、ユンは淡い恋心を抱くナム・ヒシン(ソヒョン)と再会する。奴婢だった自分を初めて名前で呼んでくれた両班の女性だ。

■『剣の詩』他、人気時代劇の撮影が行われた聞慶セジェオープンセット場

 幼い頃2人が出会った場面の撮影が行われたのは聞慶(ムンギョン)セジェオープンセット場。聞慶セジェは、韓国中西部の慶尚北道にある峠の名前。釜山ソウルを結ぶ嶺南大路(ヨンナムデロ)上にある。

「鳥も飛び立つほど、留まるのが困難な峠」といわれるほど高くて厳しい峠なので、朝鮮王朝時代は国防上の要衝地だった。

 そんな峠の谷合に作られた聞慶セジェオープンセット場は、7万平方メートルもの敷地を誇る巨大ロケセット場だ。

 光化門、景福宮、東宮、両班(ヤンバン=貴族階級)が住む瓦屋根の家屋など、合わせて130棟もの朝鮮王朝時代の建物が再現されている。ここでは『キングダム』『恋慕』『シュルプ』など数多くの韓国時代劇の撮影が行われた。

  オープンセット場そばの野外公園一帯では、毎年10月に聞慶リンゴ祭りが開催される。また、毎年10月下旬から11月上旬にかけて紅葉が見頃を迎えることから、この時期に合わせ聞慶セジェには大勢の観光客が訪れる。

7万平方メートルもの敷地を誇る聞慶セジェオープンセット場は朝鮮王朝時代の街並みが再現され、数多くの韓国時代劇の撮影が行われている