■シチュエーション別の料理と酒の選び方も、ドラマの見どころ

 ジウン検事の空虚な心を満たしたミッパンチャン(常備菜)やトガニタン(膝蓋骨とその周りの軟骨や肉を煮込んだスープ)。ミジンのストレス解消のために催されたプルチョッパル(激辛豚足)とソジュの宴。ミジンがモヤモヤをオンラインゲームにぶつけながら食べた辛いラーメン。殺意に満ちた真犯人がかき込んでいた真っ赤なユッケジャン牛肉と野菜の辛いスープ)など。

『Missナイト & Missデイ』は、場面と飲食の宮合(クンハプ=相性)がじつによく考えられている。

 15話のマッコリシーンも例外ではない。人と人とが心を通わせ合うとき、どこかぎこちなかった人間関係が氷解するときに似つかわしい酒は、やはりマッコリだ。

 楽しいときのビール、むしゃくしゃしたときのソジュ、心を平穏に導くマッコリなど、韓国ドラマや映画に出てくる酒にはそれぞれ役割がある。

 大ヒットドラマ『涙の女王』でも、都落ちしたヘイン(キム・ジウォン)一家と、それを迎え入れたヒョヌキム・スヒョン)一家の距離を縮めるのに、マッコリが一役買っていた。

 また、映画『ワンドゥギ』でも、子育てに悩む父親(パク・スヨン)と彼を慰めようとする教師(キム・ユンソク)がシュポ(食料雑貨店)の店先で飲んだのは、やはりマッコリだった。

 みなさんも韓国に来たら、シチュエーションに合う酒と料理選びをしてみてもらいたい。