日本人にとってのソウルの人気繁華街は江南に移りつつある。それは韓国ドラマにも見てとれる。これぞ江南ドラマといえば少し前の作品だが、『江南ロマン・ストリート~お父様、私がお世話します!?』(2016年~2017年)だろうか。舞台は江南の住宅街。のんびり暮らそうとしていた老夫婦のもとに、わけあり息子たちが次々に帰ってくることからはじまるストーリーだ。キム・ジェウォン、イ・スギョン、イ・テファン、パク・ウンビンらが出演している。
これが近年、韓国の人たちが抱く江南のイメージなのだろうが、しかし江南といってもエリアはかなり広く、さまざまな顔をもっている。
■日本人観光客にも人気の江南駅周辺エリア
江南エリアのなかでも、シンノンヒョン(新論●、●の漢字は「山」へんに「見」)駅周辺は気軽に入れる飲食店も多い。仁川国際空港や金浦国際空港からの電車のアクセスも明洞を中心にした漢江の北側よりいい。
ソウルっ子の江南のイメージは、食事だったらシンノンヒョン、ショッピングなら江南にわかれている。シンノンヒョン駅から江南駅までは、江南大路をゆっくり歩いても15分ほどだが、人々の抱くイメージはずいぶん違う。
江南駅周辺を歩いてみることにした。
江南でショッピング……。そのイメージはふたつにわかれる。江南大路に沿ったエリアには、ブランドショップの明るい店舗が連なっている。携帯電話などの通信機器の店も、江南という土地柄を意識しているのか、かなりおしゃれだ。
明洞周辺の店に比べると、どこか入りにくい雰囲気もあるが、この一帯を歩いていると、東京の銀座にいるような気分になるから、「最新バージョンの機種を見てみようか」という気分になる。店側にしても、ここでの販売は想定していない雰囲気がある。アンテナショップ的な役割を担わせているのかもしれない。
しかしそこから階段をおりて地下街に入ると、風景は一変する。間口の狭い店がぎっしりと並んでいる。電車の乗り換えなどで、ときどきこの地下商店街を通るが、その店舗の数は年を追って増えている気がする。
地下商店街というものは、その全体像が把握しにくい。商店街の案内図はいくつも掲示されているのだが、いざ歩きはじめるとすぐにわからなくなる。
地上から地下街におり、少し店をみて、おりてきた階段に戻って地上に戻ろうとしても、その場所がみつからないことも多い。店の密度が高すぎ、曲がった角などを覚えるのはなかなか大変なのだ。