韓国のり屋さんにしても、僕が立ち止まったのを見て、女性は腰をあげる。そんな雰囲気だった。

 僕が日本人とわかると、店の女性が向かいの店に声をかけた。するとそこから同世代の女性がやってきた。流暢というわけではないが、日本語で説明してくれた。なんでもこの店ののりは上質なエゴマ油を使っているという。風味が違うと、ひとかけらを試食させてくれた。

 はっきりいってよくわからなかった。周囲の乾物の香りが混ざってしまう。値段を訊いてみた。32袋で1万ウォン(約1120円)だという。

「32袋……。ちょっと多すぎます」

「じゃあ、こののりはどう。カムテです」

「カムテ?」

 新しい韓国のりなのだろうか。

中部市場の乾物通りの店に、韓国のりはあった。これでも土産物用には多すぎる