ソ・ジソブ主演のNetflix話題作『エージェント・キム』第8話で、韓国当局から釈放された海兵隊軍服姿のジンチョル(ユン・ギョンホ)とテコンドー道着姿のハンス(チェ・デフン)。二人は周囲を見回し、半泣きになる。いったい、その理由とは?(以下、一部ネタバレを含みます)。

■『エージェント・キム』釈放された二人が半泣きになった理由とは?

 ジンチョルとハンスは、半泣きで「海南(ヘナム)!?」という言葉を十回以上発する。日本の人にあまり知られていないが、海南とは全羅南道の地域の名だ。

 二人が放り出されていたのは、建物らしきものがまったく見えない非舗装路だった。どうやら麻酔を注射され道端に放り出されたらしい。背景の小山の形状から筆者は済州かと思ったのだが……。

 先に目覚めたハンスだが、自分がどこにいるのかもわからない。ワラにすがるような気持ちで入ったシュポ(小さな食料雑貨店)のハルモニの言葉は、紛れもない全羅道訛り。そこは韓国の南西端、全羅南道の海南郡という田舎町だったのだ。

 海南とはどんなところなのだろう。

 ハンスとジンチョルが半泣きで「ヘナム!?」と泣き叫んだのには理由がある。海南が別名「タンクッマウル」と呼ばれる僻地だからだ。タンは土地、地。クッは終わり、果て。マウルは村を意味する。つまり、「地の果ての村」という意味だ。木浦(モッポ)のさらに南と言えばイメージがわくだろうか。

 ジンチョルとハンスにさんざん振り回されたとはいえ、特任局長、通称オケラ(ウォン・ヒョンジュン)もずいぶんなことをするものだ。血の気の多い彼は二人を島流しにでもしないと気が済まなかったのだろう。半泣きのジンチョルとハンスの場面のあとには、オケラがリゾート風のカフェでほくそ笑んでいる映像まで挿入されていた。

全羅南道の海南郡はタンクッ(最果ての地)をウリにした人気観光地。写真は松旨面のタンクッ展望台
マッコリの商品名にも「タンクッ」が冠されている