韓国の芸能界を舞台にしたコメディ映画『ワイルド・シング』がNetflixで配信中だ。カン・ドンウォン扮する主人公ヒョヌオム・テグ扮するサング、パク・ジヒョン扮するドミの3人が、男女混成ヒップホップアイドル「トライアングル」として、ポップスターを志した2001年とはどんな時代だったのだろう?

■映画『ワイルド・シング』で「トライアングル」が大ヒットした2001年は韓国がIМF事態から脱した年

 20年以上前の韓国を舞台とした映画やドラマでは、視聴者をその時代にタイムスリップさせる仕掛けが必要になる。物語が2001年から始まる『ワイルド・シング』の場合は、ラジオ番組の「韓国映画が好調」というニュースがそれだった。

 劇中でラジオのМCが伝えた2001年上半期のヒット作は、のちに『ムービング』に出るユ・オソンと、日本でも認知度の高いチャン・ドンゴン主演で820万人近くを動員した『友へ チング』。

 下半期のヒット作は、『群体』で話題のチョン・ジヒョンと『神と共に 第一章:罪と罰』のチャ・テヒョン主演で、アジア全域で人気を博した『猟奇的な彼女』だ。

 このあとМCが紹介したのが、『猟奇的な彼女』の主題歌「I Believe」だ。歌っているのは当時「バラードの皇帝」と呼ばれたシン・スンフン。Netflix『隣の国のグルメイト』で知られる歌手ソン・シギョンの先輩である。

 2001年の韓国は長らく続いた軍事独裁政権の匂いを排した金大中政権下だった。この年、のちに『二十五、二十一』をはじめとする多くのドラマや映画の題材となったIМF事態(金融危機)から脱出。前年には南北頂上会談が実現していたため、ちょっとした北朝鮮ブームが起きるほど融和ムード。

 また、翌年にはFIFAワールドカップを控えていたため、希望に満ちた時代だったといえる。

 芸能事務所社長(シン・ハギュン)に、「若々しいな。いいもの食べているのか?」と聞かれたヒョヌが答えたのは、コラーゲンを含む豚皮(テジコプテギ)だった。2001年当時は焼肉店ではたいてい無料でサービスされていた。

『ワイルド・シング』劇中、主人公ヒョヌが子どもの頃から好物だと言っていた豚皮(テジコプテギ)
2001年のソウル市庁前広場