食通のバラード歌手ソン・シギョンと女優の三吉彩花が出演するNetflix日韓グルメバラエティ『隣の国のグルメイト』。シーズン6の第11話では、ソン・シギョンの案内でソウルから車で90分ほどの郊外、京畿道・広州(クァンジュ)郡の「ストーングリル(石焼き)」の店で上質なサムギョブサルを楽しんだ。
■日本人の豚肉食を変えた韓国のサムギョプサル
日本からの旅行者が韓国で食べたいものとしてかならず名前が挙がるのが、サムギョプサル(豚バラの焼肉)をはじめとする豚焼肉だろう。ソウルの鐘路3街、益善洞エリアの豚焼肉横丁には客の大半が日本の人という店もあるほどだ。
日本のスーパーの精肉売り場でも、「サムギョプサル用」というシールが貼られた豚肉のパックを見つけるのは容易だ。
サムギョプサルという少々発しにくい韓国語もすっかり浸透している。今では幅広い年齢層に知られていて、「今日はサムギョブサルが食べたいな」とねだる子供も珍しくない。日本の家庭料理メニューのひとつとして定着した感がある。
筆者が韓国に頻繁に行くようになった1990年代末、ソウルの知り合いに「地元の人が日本の大衆酒場のように利用している店に行きたい」と言うと、よく案内されたのが豚焼肉の店だった。
内心、せっかく焼肉を食べるなら牛肉がいいなあと思ったのだが、ただ豚肉を焼いて食べるというシンプルな旨さ、焼いた肉をつけて食べるタレの多彩さ、生ニンニクや刻み唐辛子などを添えサンチュなどの葉野菜で包んで食べるという斬新さ、キムチやナムルなどの副菜の豊かさに感動した。
鉄板や石板で豚肉を焼く店の場合は、『隣の国のグルメイト』でソン・シギョンと三吉彩花がそうしていたように、締めにチャーハン(ポックムパプ)を楽しむこともできた。
しかも当時、値段は驚くほど安かった。韓国を襲ったIМF事態(金融危機)で庶民の懐がさみしいときは、ソウルでサムギョブサル1人前3000ウォン(!)という店もあったほどだ。