韓国と日本で食べ歩きするNetflixグルメ番組『隣の国のグルメイト』。シーズン6の第9話では、人気バラード歌手ソン・シギョンと、秋夕(チュソク)連休に韓国で公開された人気シリーズ映画『タチャ:ベルゼブブの歌(原題)』でピョン・ヨハンやユン・ギョンホと共演した女優の三吉彩花が、北海道の老舗炉端焼き屋で焼き魚を堪能した。
■韓国でも1980年代後半から流行した日本式の海鮮炉端焼き
日本で炉端焼きの店が全国的にでき始めたのは、筆者が小学生だった1970年代だ。宮城県や北海道で始まったカウンターの向こうで海鮮を炭火焼きするスタイルが、全国に拡がっていった。木造りのあたたかみのある店内は首都圏に住んでいた子供にも新鮮に感じられた。ソン・シギョンが「雰囲気に圧倒される」と言った気持ちがよくわかる。
1990年代前半、韓国にたびたび行くようになった頃、ソウルの友人から「今夜はノバタヤキの店で飲みましょう」と言われ、「?」となったことをよく覚えている。ノバタヤキとは炉端焼きが訛ったものだったのだ。
江南・清潭洞の島山大路沿いの雑居ビルにあったその店は、内装も日本の炉端焼き屋を踏襲していたので、不思議な気持ちになったことを覚えている。内心、韓国に来ているのだから韓国料理で飲みたいなと思っていたのだが、1988年のソウル五輪を経て経済的に成長した韓国の友人は、ソウルにも日本と同じような店があることを誇りたい気持ちがあったのかもしれない。
当時のノバタヤキの店は豚焼肉を出す店などと比べ、料理も酒も高価だった。友人なりに筆者をもてなそうと気をつかってくれたのだろう。
今もソウルや釜山にノバタヤキの店はあるにはあるが、大衆的な居酒屋ができるなど日本式の店も多様化しているため、かつてほどは目立たない。
■韓国で焼き魚を楽しむなら港町の専門店がおすすめ!
日本人が韓国に行って、肉ではなく焼き魚を楽しむことも珍しいことではなくなった。
SNSでは、ソウルの東大門総合市場の西側、日本の人にはおなじみのタッカンマリ専門店が集まっているエリアの手前の焼き魚(センソンクイ)横丁でサワラ(サムチ)やサンマ(コンチ)を食べたり、鐘路3街(チョンノサムガ)の路地裏の人気店『全州食堂』でサバを食べたりする人の写真をよく見かける。