Netflixの日韓食べ歩き番組『隣の国のグルメイト』シーズン4第13話では、『孤独のグルメ』の松重豊が日本の豚汁を、バラード歌手のソン・シギョンが韓国の大衆的な豚肉料理「チェユクポックム」を作り、一年間に亘る撮影旅行の労をねぎらい合った。
チェユクポックムは日本からの旅行者にはあまりなじみがないようだが、韓国人にとってはごく身近な料理だ。
■チェユクポックムは日本の「生姜焼き」や「肉じゃが」に相当するソウルフード
豚肉をタマネギ、ネギ、ニンジンなどといっしょにコチュジャン系の甘辛ソースで炒めたもの。それがチェユクポックムだ。ソン・シギョンが日本の「生姜焼き」に例えていたように、ランチの人気メニューだ。チェユクポックムのチェユクは豚肉を意味するチョユク(猪肉)が訛ったもの。ポックムは炒めものという意味だ。
専門店もあるにはあるが、「今日はチェユクポックムを食べに行こう」という感じではなく、キムチチゲやテンジャンチゲなどカジュアルな韓国料理を出す大衆食堂で、しっかり食べたい人が選ぶメニューと言ったほうがいいだろう。
外食だけでなく家庭でもよく作られている。日本の家庭料理に例えるなら「肉じゃが」だろうか。豚肉と野菜を炒めるだけなので時間も手間もかからず、それでいて家族から不満の声も挙がりにくい。
韓国ではものぐさな男性が作るものと言ったらインスタントラーメンくらいだが、チェユクポックムをサッと作って奥さんや彼女に出したら好印象だ。
『隣の国のグルメイト』シーズン4の第4話では、豆腐などを出す大豆料理専門店で松重豊が肉を恋しがる気配だったので、ソン・シギョンが「チェユクポックムでも追加しましょうか」と気づかうシーンがあった。
そう、野菜や豆腐、スープ系など淡白な料理がメインで、少々物足りなさを感じるとき重宝する料理、それがチェユクポックムだ。