■一度は体験してほしい韓国の貝料理

 ソン・シギョンと三吉彩花が蒸し煮で食べていた貝類は、日本人が韓国で食べてありがたみを感じられるもののひとつ。韓国も物価が上がったとはいえ、貝類は日本のほうがまだ高いようだ。

 20年くらい前、ソウルや釜山では店先の水槽に詰め込まれたハマグリやアサリなどで客寄せするチョゲクイ(貝焼き)の店がちょっとしたブームになった。

 客は貝を焼くためのトングを右手に持ち、左手には焼けた貝を持つための軍手をはめる。ある水準以上の焼肉店のように店員がすべてやってくれるのなら楽なのだが、少々面倒ながらもイベント的な楽しさがあって人気があり、日本からの旅行者も喜んでくれた。

 水槽で貝の鮮度さえ保てば、あとは客が焼いて食べてくれるので什器等の設備投資が少なくて済むので、駐車場スペースなどで営業している店も多かった。

 なお、韓国では刺身屋の水槽のことを水族館(スジョッグァン)とも言うので、この話を日本の人にするとちょっとした笑い話になる。

ソウル昌信洞の庶民的な店で食べた貝の蒸し煮盛り合わせ
日本から来た友人を貝焼き専門店に案内した筆者(右)

■ホヤの刺身は日本より韓国のほうが一般的

 三吉彩花が美味しそうに食べていたホヤ(モンゲ)は、韓国では刺身で食べるものとしてはもっとも庶民的だ。50代の筆者が知る限り、1980年代にすでに屋台で出されていたし、今もソウル鐘路3街の屋台街や釜山BIFF広場近くの屋台街で気軽に食べることができる。チョコチュジャンをつけたホヤの刺身を冷えたソジュで流し込むのは韓国屋台の風物詩のひとつだ。

 日本では全国区の食べ物でないと知って意外に思ったが、2018年に初めて訪れた宮城県では調理パンの具になるほどありふれた食材だと知ってまた驚いた。

貝などの盛り合わせ。中央がユムシ(ケブル)、左下がホヤ(モンゲ) 

● 配信情報

Netflix『隣の国のグルメイト』独占配信中

出演:ソン・シギョン、三吉彩花