■超糖で低糖のトウモロコシを使ったコングクス、どんな味なのか?
今年の9月、ソウルに滞在していたとき、知人がこんな話を仕入れてきた。
「超糖で低糖のトウモロコシ(オクスス)を使ったコングクスがネットで話題になっているんですよ。夏限定で9月末までだそうです。行ってみませんか」
超糖で低糖トウモロコシ……? よくわからなかった。
低糖トウモロコシはわかる。猛暑の夏、ピンスというかき氷で皮下脂肪が増えてしまった韓国の人たち。秋に向かい、ダイエットのために低糖に走っているという話は紹介したばかりだった。
低糖コングクス……。それならわかった。なんとか体重を落としたい。低糖コングクスならカロリーも低いはず。ダイエット麺といった意味合いがSNSで広まるのはわかる気がした。しかし超糖はその逆ではないか。
超糖というのは甘味が強いトウモロコシ。スイートコーン系だろうか。それはカロリーを減らしたいという夏の置き土産肥満に悩む人には逆の発想のようにも映った。しかし僕には目新しかった。コーンを使ったスープというものにも興味があった。
店は地下鉄のシンノンヒョン駅の近くにあった。それほど大きな店ではない。看板に「SINCE1975」と書かれていた。老舗らしい。
「全州発祥の店のようですね」
知人が教えてくれた。店に入ると、満席に近かった。壁際のテーブルがひとつあいていた。運がよかった。メニューは多かった。トンカツもある。しかし周囲のテーブルを眺めると、皆、コングクスだった。いちばん人気のメニューらしい。定食のようにお盆に載ったコングスクの器の脇に、小鉢に入ったキムチなどが並んでいた。
超糖で低糖のトウモロコシ(オクスス)・コングクスはいったいどんな味なのだろうか。知人が店員さんに訊いたところ、大豆に超糖トウモロコシを加えてスープをつくっているという。周囲の客が食べているのが、そのコングスクだった。
僕らも頼んでみた。料理はすぐに出てきた。さっそくスープを啜ってみる。
「ん?」
僕が慣れ親しんだコングクスとはかなり違った。大豆からつくる豆乳の味をしのぐトウモロコシの味。甘さもある。冷たいコーンポタージュ麺といったほうがしっくりくる。
この甘さが超糖? しかしどこが低糖なのだろうか。悩みながら麺を啜りはじめた。(つづく)

