大ヒット時代劇『赤い袖先』『恋慕』『雲が描いた月明り』をはじめ、恋愛ドラマ『二十五、二十一』など数多くのドラマや映画の撮影地である、韓国南西部の全羅北道(チョルラプッド)。

 また、全羅北道は、韓国有数の美食エリアとしても有名だ。前編に続き、韓国有数の美食エリアである全州チョンジュ)を中心とした全羅北道の食の魅力をお伝えしよう。(記事全2回のうち後編)

全羅北道の中心都市・全州のランドマーク、殿洞聖堂
キム・テリナム・ジュヒョク主演『二十五、二十一』のロケ地、全州のハンビョク・トンネル
「2023全北観光フェスタ」では、全州市、群山市、益山市、井邑市、南原市、金堤市、完州郡、鎮安郡、茂朱郡、長水郡、任実郡、淳昌郡、高敞郡、扶安郡など14エリアの観光資源が紹介された

スンデ/腸詰(全州)

 スンデ(腸詰)は全国区の食べ物だが、全羅北道では新鮮な豚の血(ピ)を一緒に詰めて蒸し煮したり、茹でたりしたピスンデがよく食べられている。

 レバー風の独特な香りがあるので、一般的なスンデが好きな人ならチャレンジしてみてほしい。ソジュとの相性は抜群だ。いきなりスンデが無理なら、スンデ入りのスープ、スンデクッから始めるとよいだろう。

ピスンデの店は全州の南部市場に多い。写真は人気店「チョ・チョンレ南門ピスンデ」のピスンデ

コチュジャンクイ/豚肉のコチュジャン焼き(淳昌郡)

 全北の南端にある淳昌(スンチャン)郡では、昔ながらの方法で味噌や醤油が作られていることで有名。国内生産のコチュジャンの4割ほどを淳昌が占めている。街の食堂でも伝統味噌や醤油で味付けした肉料理やトッポッキを食べることができる。

淳昌のコチュジャンで味付けされ、炭火で焼かれた香ばしい豚肉
淳昌郡の中心部にはコチュジャン民俗マウルがあり、多彩な味噌や醤油の試食、購入ができる。写真は貯蔵用の甕(かめ)